最近、デザインに力を入れたコインランドリーを見かけるようになりました。
かつて洗濯機がまだ、アパートマンションの部屋それぞれに無かった時代、単に生活の必要機能であったコインランドリー。
今では洗濯機スペースがない部屋はほとんど無くなり、コインランドリー自体の在り方も大きく変わり始めていると言えます。
洗濯を自宅で行うのが当たり前の今、むしろコインランドリーで洗濯する事自体が、少し珍しいどこか非日常的な行動と言えます。
あのコインランドリーの洗剤の香り、洗濯の残り時間を知らせるデジタル表示を、ただぼんやりと眺めている瞬間。
日常の中にある、ほんの少しだけ非日常な時間なのかもしれません。
池上線五反田高架下 STYLE-B
そんな「少しだけ非日常な」時間を過ごすために、
コインランドリーの空間デザインも変わって来ています。
今回訪れたのは、東急池上線大崎広小路駅とJR五反田駅間の高架下を利用した複合施設、池上線五反田高架下。
「STYLE-B」コインランドリー
その池上線五反田高架下の半分を占めるのが、STYLE-B。
「自転車を利用したライフスタイルの提案」
をコンセプトに、サイクルショップをメインに、サイクルパーク、カフェ、八百屋、コインランドリーといったいくつかのテナントが複合して機能しています。
隣のブロックにはもちろんアルコールありのレストランカフェ、バルやバーもあります。
コンバージョン施設
設計は広島と東京を拠点に世界中でデザイン活動を行う
「SURPOSE DESIGN OFFICE」
高架下を店舗テナントとして利用する、コンバージョン施設です。
デザインしないデザイン
東急池上線の線路を支えるRC柱の間に、ガラスと鉄骨の建物が挿入されたデザイン。
ただ線路を支えるためだけに存在していた無機質なRCの柱が、新たに挿入されたガラスと鉄骨との対比によって、デザイン的にも意味を持つようになりました。
無機質である高架橋の柱と仕上げを極力排除したガラスと鉄骨。
デザインを施す事とは全く反対の要素の組み合わせが、見事にデザインに変換されています。
一日中、いつ行ってもいい
スニーカー洗濯のため、朝イチで訪れましたが、昼はカフェランチ、夜はもちろんアルコールもあります。
一日中、いつ行っても楽しめる「池上線五反田高架下」楽しみなスポットを一つみつけました。