無いのが一番ですが、やっぱりあるもの。
リノベーションでの後悔。

今回行なったリノベーションで、やはりやっておけば良かった、と今でも思ってしまうのが、玄関床のモルタル仕上げ。

モルタルの、シンプルなようで豊かな表情には、いつも驚かされます。

リノベーションの全工程を通して度々出てくる用語
「モルタル、コンクリート、RC」
違いは何?
分かると面白くなって来ます。

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「モルタル、コンクリート、RC」の違い

3つの材、共通して見た目は同じに見えます。
これは正しいと言え、3つの材の違いは表面では無く、内部の構成にあります。

では、この表面に見えているものは何?

セメントが水と混ざって固まったものです。
「モルタル、コンクリート、RC」3つに共通しているのが「セメント」

「セメント」

火山灰などのように、水と混ぜると固まる材の事。
古代エジプト、ローマ時代から使われている。

現在では自然発生ではなく、科学的に製造されています。

モルタル

ようやく本題へ。まずはモルタルから。

モルタル(mortar、英語発音: [ˈmɔːrr] モータ(ー))とは、砂(細骨材)とセメントと水とを練り混ぜて作る建築材料。
セメントと砂とは重量比にして1:2 – 1:3の割合で混合されることが多い。ペースト状で施工性が良く、仕上材や目地材、躯体の調整などに多く用いられる。
コンクリートと違い、砂利(粗骨材)が入らない。コンクリートと比べ高価で、クリープ現象などの伸縮を起こしやすいため、構造材料として単独で用いられることは少ない。耐火性の物もある。

Wikipedia

やはり専門用語のオンパレード。分かったような、分からないような…

簡単にまとめると、モルタルとは
「水とセメント」だけ
を混ぜて固まったもの。

あのきれいなモルタルの仕上りは、水とセメントが混ざって凝結した結果です。

コンクリート

コンクリート(concrete、混凝土)は、砂、砂利、水などをセメントで凝固させた硬化物で建築土木工事の材料として多く利用される。セメントを水で溶いて混ぜただけのものをセメントペースト、これに細骨材の砂を練混ぜたものをモルタルと呼び区別する。

Wikipedia

簡単に言うと、
モルタルに砂利や石などを加えて、強度を強めたものが、コンクリートです。

RC(鉄筋コンクリート)

最後にRC。
そもそもRCとはreinforced concrete の頭文字2つ。
Reinforced = 補強された
Concrete = (そのまま)コンクリート
の略です。

鉄筋コンクリート(てっきんコンクリート、reinforced concrete, RC)は、コンクリートの芯に鉄筋を配することで強度を高めたものを指す。コンクリートと鉄を組み合わせることで互いの長所・短所を補い合い、強度や耐久性を向上させるものである。鉄筋混凝土とも表記。

Wikipedia

要約すると
「鉄筋で補強されたコンクリート」となります。

鉄筋とコンクリートは建物の構造体としては互いにとても相性が良く、
大きく2つの利点があります。

①力の分担

・「押される力=圧縮力」に強いコンクリート
・「引っ張られる力=引張力」に強い鉄筋
それぞれの力を分担して建物を支える。

②熱膨張率が近い

面白いのが、熱で温度が上がった際の体積の膨張具合が、コンクリートと鉄筋の2つでほぼ同じ、という事。

全く違う材ですが、熱くなった時の膨張率がとても近く、温度変化だけではコンクリートと鉄筋の一体感が損なわれない。

実際には

▼モルタル
床の仕上として使われています。

 
▼コンクリート
この位のヴォリュームになると、砂利等を混ぜてある程度の強度が必要になってきます。

 
▼RC
完全に構造体として扱われています。

以上が「モルタル、コンクリート、RC」の違いです。
そもそもセメント(と水)が全てに共通する基本の材でした。

分かると面白い建築用語
「モルタル、コンクリート、RC」