リノベーションを進める中で、必ず立ちはだかるのが工事費用の壁。費用を理由に泣く泣く諦めるアイデアも少なくありません。

僕が行なった、工事費用を40%ダウンさせた具体例を元に、そもそも分かり難い工事費用見積りの内容が何を表しているのか、一つ一つ解説していきます。

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仮設工事

仮に設ける工事…?しかも結構な金額。これって本当に必要?そもそも何だか分からない。

仮設工事とは、「実際の工事が終わる迄には無くなっているor見えなくなっている工事」の事です。…分かり難いですよね。
1項目づつ、具体的な解説を始めます。

養生

工事作業をするにあたって、その工事作業自体が、周りを壊したり、傷付けてしまう事が無いように、保護する事です。全ての工事作業の中で一番最初に行う作業と言えます。
マンションなど、集合型の建物の場合、住む人皆が使うエリアを共用部、反対に各住戸に住むそれぞれの人だけが使うエリアを占有部、と呼びます。
分かりやすく大まかに言うと、自分の部屋の鍵を開けた先占有部その前まで共用部です。

___共用部養生

具体的にはリノベーションをする住戸までの、エントランスからエレベーター、共用廊下等の共用部分にシートやパネルを貼ります。

お隣との境界フェンスを養生している例

___占有部養生

住戸内のリノベーション工事が進んで行く過程で、先に出来上がった部分を傷付けない様に、部屋の内部も養生する必要があります。

先行施行して立上がった配管周りを養生するしている例

___材工共

ここで一つ重要なポイントがあります。
よく見積りの中で「材工共」という言葉を目にします。これはそのまま、材料費工賃共に見込んでありますよ、という意味です。

逆に「材のみ」等の場合は、作業が別途必要。
例えば、塗壁を施主自ら塗る場合がこれに当たります。

また、「工賃のみ」等の記載がある場合は材料が別途必要になります。前から使っていた作り付けの家具をリノベーション後も場所を変えて設置するなど、工事の中で材料を新たに仕入れる必要が無い場合です。

墨出

間取りのプランニング中や、契約図書となる図面は(1/50や1/30等のように、)縮尺がいくつか分かれるものの、基本的に全て線で描かれています。
現場で工事をするには、この1/50や1/30で描かれた図面を元に、1/1のスケールで人が実際の壁や住宅設備機器を作り、設置して行く位置を示さなければなりません。
簡単に言うと、現場に壁等の設置作業をするための線を引く事です。

片付け清掃

これは文字通りそのままの意味です。工事の最中や、工事完成後、片付と清掃が必要になります。
多くの場合、リノベーションをする平米数や坪数の広さに、単価を掛ける事で算出されます。

参考として、近年建設業から発生する廃棄物の処理が社会問題となっています。わずか25平米の1Kリノベも例外ではなく、例えば卸売業者から仕入れたキッチンや洗面台等を梱包しているダンボールを、廃棄するのは「卸売業者 or 元請施工業者 or2 次請負業者 or 配送業者 (or施主?)」を取り決めておく事も稀にあります。何も指定が無ければ元請施工業者が廃棄と考えて差支えありません。

電気、水道費

職人が実際に工事作業をするには、電動ノコギリや、作業場を照らす照明、電動ドライバー等の電動工具を使用します。工事中、この電気使用代金支払はどのような仕組みなのか。

今回の1Kリノベーションでは、一般的な施主と電力会社との契約から工事用の電力を供給しました。簡単に言えば、月々の公共料金の中に含まれる形で電力会社から電気量の請求が施主へ届き、施主が支払います。

しかし規模がもう少し大きくなって来ると、施工業者が電力会社と独立して契約を結ぶことがあります。この場合は施工業者が電気料金を支払います。これはケースバイケースになりますので、気になる場合は確認しましょう。
同じように、セメントモルタルや清掃用に水が必要になります。今回は1Kコンパクトタイプであった事から電力同様、施主の水道会社との契約の中から供給しています。

送料

ステンレスキッチンをどうしても使いたくて、選んだのがサンワカンパニー。シンプルなデザインが気に入っています。
このサンワカンパニーですが、デザインが良いのはもちろん、価格体系も特徴があり、
仕切値が無い」「送料別途掲示」などこれまで建設業界が行なって来た、いわゆる「一式」と呼ばれる価格体系とは異なる価格体系形式となっています。

例えばキッチンを例に挙げると、
一式形式ではメーカーが一般のエンドユーザー向けに公表している価格よりも安い金額で卸売業者が買い取る → 更にこれを施工業者が買い取って施工する、という流れになります。
中間卸売業者のマージン施工業者のマージンが発生していますが、それがエンドユーザーにはいくらなのか正確には分かりません
その代わり、送料や製品不備の保証は各マージンに一式として含まれます

対して、サンワカンパニーは上記中間卸売業者が存在せず、施工業者が直接サンワカンパニーとやり取りを行います。「仕切値が無い」ため公表されている価格が実価格となり、「送料も実費が計上」され、請求されます。価格の透明化が始まったという事です。

現時点では、従来の一式形式の方が取引数として圧倒的に多く、また保証更には価格面でも優位ではないかと感じていますが、今後社会の流れとしては一式形式は無くなって行くと思われます。

仮設工事で工事金額のダウンは可能か

以上が今回のリノベーションで必要になった仮設工事の内訳になります。
仮設工事はどれも最低限必要な項目ではありますが、施工業者の力量が試される項目でもあります。
過剰に見込んでいる内容が無いか、単価は適切か。効率よく工事を進められれば減額の検討が見込める項目となります。